萌える木々の間から塘路の町を見守るようにぽっかりと見えるまあるい不思議な建物。緑と光がふりそそぐ坂道の果てにたたずむそれは「釧路湿原とうろの宿」という名のドームハウスだ。 オーナーは小川清史さん(41)。昨年の冬、この土地をついのすみかにと東京からやってきた。彼の前職は80年代のバンドブームを経験した世代なら誰もが知るロックバンド、レッドウォーリアーズのベーシスト。プロのミュージシャンだ。 最初に北海道へ来たのは小学校5年の時。たった一人、蒸気機関車を見るため夜行に揺られ海を渡った。それから幾度となく足を運び、北海道は特別の場所になっていった。98年、初めて訪れた塘路で自分のためのカヌーを作った。うれしかった。そのカヌーに乗ってガイドも体験。湿原や湖のことを人に話すたび、その言葉は自分の中にも響いていた。2003年、東京から塘路へ移住を決意―。2005年7月。ドームハウスをオープン。北の果ての小さな宿に、かつての自分と同じ思いの人が集まってくる。 大きなステージをおりて見つけた、 |
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