両手を広げ舞い踊る人―『舞』。雪どけのしずくが庭に広がる春の訪れ―『春庭』。情景を見たままに描く。それが釧路市在住の書道家、近藤二堂さん(80)が75歳を過ぎて見つけた、自分らしい表現だ。「もとをただすと字はみんな絵。『山』も『川』もそうだ。それに気づいて気が楽になったんだ」。 11歳で書を始めて以来、流派には一切属さず「自分流」にこだわり続けてきた。80歳を過ぎた現在まで段位は持ったことがない。自分自身の評価を信じ、納得のいく文字が仕上がるまでは、50枚から150枚以上も次々と書き直していく。今でも1日8時間以上筆を握る。その60年余りの下地が「描く」書へと導いた。 「顔をしかめて見る書はもういい。難しい講釈ももういらない。見る人が笑顔になって、この感じ分かるな―と共感してくれればそれでいい。それに気づいた」。 |
小さな発見 ――今、自分にできること。
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