「カシャッ」。極彩色の空間に敬意をはらうようにシャッタ−を切る。無数のオブジェたちがまるで終わりのないサーカス一座のように並べられた津別町の不思議な美術館「シゲチャンランド」。くりくりの彼女の瞳はファインダー越しにますます大きく輝き出すー。 山口知子さん(21)=釧路市在住=が写真を始めたのは高校生の時。学校祭で撮ったクラスメイトの写真。みんながとても喜んでくれたのをきっかけに「人が喜ぶ写真を撮ってみたい」と漠然と思いはじめた。 今年の春、高校卒業後3年間務めた写真館を辞めた。自分にはもっと撮りたいものがあるはず、でも本当に撮りたいものって何だろう・・・。そんなとき友達に誘われて行った「シゲチャンランド」。オブジェたちの懐かしい色合い、やさしい光、そして表情。「この子たちは生きてる、心がある」。そう思いながらシャッターを切った。 今はまだ撮りたいものを探している途中。でも自分が何を大事にしているのか、少しづつ見えてきた。来春、彼女の写真がシゲチャンランドの売店「ココハウス」に並ぶ。 小さな発見 ――今、自分にできること 「彼女の写真は非常にラヴリーなんだ」と世界的なイラストレーターであり立体作家のシゲチャンこと大西重成さんは嬉しそうに言う。 奥様のココさんと一緒に「ひょうたんおやじ」の前で。撮影は山口知子さん。 【シゲチャンランド】 |
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