前回、「じゅう箱のスミ」原点企画ということで、街のスミの商店を訪ねて見つけた街の名物おじさんたち。そのあったかい笑顔に、もっともっと歩いてみたくなった取材班が再び街のスミに出動、名物おじさんを訪ねたリポート第二弾!外の寒さもなんのその、そこには熱いハートが待っていたのだ!
カウンターは、おしゃべりの場
釧路市鶴ヶ岱の高校、大学が密集する学生街の一角。真新しいアパートや住宅の中に、ひっそりたたずむ古びた屋形。木製の格子戸を開けると、待っていたのは、たこ焼き「津毛野」の名物おじさん北谷一夫さん(61)。ちょうど、女子高生たちと会話が弾んでいたところ。おじさんのおしゃべり好きは有名だ。
「最近は、お客さんと店主がカウンター越しで会話している店って少ないでしょ。寂しいねぇ。カウンターって話しをするためにあるんだよ」
昭和51年、富士見町の旧湖陵高校に隣接して開店。『裏学食』として親しまれ続け「おじさんは湖陵の生き字引!」と卒業生たちは口を揃える。同校が緑ヶ岡に移転後の平成14年、追うように(実は偶然)ご近所にお引っ越し。店内は今も、現役高校生から、かつての高校生まで常連客が途絶えない。
「大した世の中の役にもたてずにきたけど、若い人でこれから店出したい―って人へのアドバイスぐらいはしたいなぁ。将来、この場所を使ってもらったっていい。そういうやる気を見つけるためにも、色んな人と話していきたいね」。名物たこ焼きおじさんの語りは、まだまだ止まらない。
必要とする人がいる限り
続いて歩いたのは鳥取大通。釧路開拓の歴史を持つ土地だが、今や昔ながらの商店の姿はほとんどない。「かとう自転車館」という小さな看板が目にとまった。訪ねてみると昭和15年創業の老舗!店長の加藤精二さん(60)は二代目だ。
「ウチも厳しいですよ。でも、馴染みのおばあちゃんが、パンクした自転車をせっせと押して『直して〜』って来てくれると、続けなきゃぁって思うんです。今は、自転車稼業続けるために、バイトもしてます(笑)。必要としてくれる人がいる間は、それでも続けていきたいです」。優しい笑顔が寒い店内をほんわかあっためる。
120歳まで、店番を
夜七時、静まりかえった浪花町にまだ灯りのついた本屋さん「スズヤ書店」。エプロン姿のおじさんを発見!ユーモアたっぷりの店長岸本照之さんは78歳。24歳で創業しこの道53年だ。若さの秘訣は何?
「いつものおじさん、おばさんが、街の商店には大切。大きな店は交替のパートさんだから馴染みも薄くなるでしょ。地域の小さな声をうのが、街の店の役割。だから毎日、店に出ます。120歳までは店番したいなぁ(笑)」。
街の商店には、まだまだ元気が詰まってる!
まだまだいる、名物おじさん!
たこ焼き「津毛野」は釧路市鶴ヶ岱3の2。創業以来、たこ焼き23個で350円!電話はナシ。定休日は水曜日、午後7時まで。電話はありませ―ん。「かとう自転車館」は鳥取大通1の11。丁寧なアフターが自慢!電話51―4540。スズヤ書店は浪花町12の1。朝8時から夜8時まで。電話は22―5529。名物おじさんに会いに行こう!
じゅう箱HPは
http://jubako.web-p.jp/ 、情報提供待ってま―す。
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