デンデケデン、デケデデン…と太鼓の音で始まる始まる、昔懐かしい名調子の紙芝居。お題は「黄金バット」。こりゃぁもう、オジサンたちも釘付けだ。釧路市の市民活動センター「わっと」にある晩現れたこの大道芸人さん。今年4月に札幌から釧路に引っ越してきたばかりの芸名「牧三四郎」さんという芸歴15年の大ベテラン。「釧路でもこの芸、役に立てるかなぁ…」と自己紹介がわりにその技を披露してくれたそのミニ独演会を、デンデケ・リポート、これを活用しないのはもったいない!
引っ越しあいさつは紙芝居?!
紙芝居の演目は「黄金バット」に「三年寝太郎」。昔はこの台を自転車に乗せた紙芝居役者の姿が街のあちこちで見られたとやら。時代を超えた牧さんの名調子に会場はもう大興奮!
毎月10日の夜に、市民活動の意見交流の場として同センターで開かれている「わっとの日」に現れた牧三郎さんこと、本名・真田薫さん(55)。濃い紺色のスーツ姿で現れた真田さんは控えめな紳士といった感じ。皆さんの前でのご挨拶もどこか奥ゆかしい。
さぁ、活動紹介コーナー。自画像入りのブルーのはっぴをまとって登場した大道芸人「牧三郎」さんに大変身だ。張り上がる声に、絶妙の口上。紙芝居の後にはマジックも登場だ。真っ白いハンカチが本物のネズミさながら牧さんの手の上で動き出す。あっちからも、こっちからも次々ボールが飛び出すぞ。ワクワクな世界がどん広がって目が離せない。
ふだんは会社員として働く真田さん。大道芸への入り口は30代で始めた「腹話術」。中島公園の子供のイベントで、腹話術のボランティアを募集するチラシに、幼い頃、街角で大道芸人に心躍った気持ちが蘇った。
本格修行15年!
それからののめり込みは早かった。30代後半で、浅草で活躍し当時札幌に拠点を移していた大道芸人・マキノ一郎さんに弟子入り。本業の傍ら本格的修行に打ち込み、ガマの油売り、バナナの叩き売り、チンドン屋まで大道芸の王道をみっちりと仕込むこと15年。どうりで―と納得のいく芸だ。
「芸を通して変身できる」
「もともと性格が内向的だから、芸を通して積極的な自分に変身できるのがいい。知らない街でも芸を見せるとすぐ友達もできる。みんなが笑ってくれる。それが一番うれしい。釧路の街でも、この芸で新しい友達を増やせるといいなぁ」と少年のように笑う。
公演の最後に登場した腹話術人形「サトル君」は自分をモデルにオーダーしたもので2代目。もう10年以上の付き合いだ。
「一人舞台でもサトルがいるから2人分。小道具がみんな僕の仲間」。
こんなステキな仲間たち、この街で歓迎しない手はないよね?
大道芸っておもしろ―い!!
牧三四郎さんは釧路地域の福祉施設や子どもたちのイベントなどでもその芸を披露したいそうで―す。問い合わせは090―2696―3394へ。牧さんも登場したくしろ市民活動センターの「わっとの日」は毎月10日午後7時から。どなたでも参加できます。問い合わせは22―2232へ。
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