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【VOL.80】 クリスタル楽器編・やってみたーいから始めよう


 「芸術の秋」シリーズ第2弾、登場するのは音楽の楽しさを広げようと、11月3日午後1時から、釧路市こども遊学館でユニークな楽器を披露する道教育大釧路校交響吹奏楽部の若者たち。「天使の音色」と銘打つその楽器は、透明なガラス製。どんな音がするの?本番を前に、練習現場をキャンパス・リポート!


これが楽器?




透明で柔らかいハーモニーが音楽室いっぱいに広がる。曲は「エーデルワイス」。演奏するのは…これが楽器?ずらっと並んだグラスの縁をなでるように指を滑らせている。
 中世ヨーロッパで「天使の歌声」と一世を風靡した楽器「グラスハーモニカ」だ。同大学の小沢千尋教授の所蔵品を市民を前に披露してくれるのは、学生たちだ。
 太田あやさん(20)は昨夏、初めてこの楽器を市民の前で演奏した。
 「子どもたちは皆、夢中になりますね。演奏が終わると決まって言うのが『やってみた〜い!』。まずは外見で楽しんでもらって、それから触ってみたいって思う気持ちが色んな楽器に興味を持つことにつながればいいなぁって思います」
 その横には3?を越えるなが〜いガラスの管?がずらっと4本。スイスはアルプスの山並みをバックにした姿で知られるアルプホルンのクリスタル・バージョンだ。こちらも小沢教授の所蔵品で国内でも数えられる程しかない希少品。当然、学生たちも演奏はこの大学で初めて体験する。

「こんなに楽しい」伝えたい!




 「自分もここに入学するまで見たこともなかった楽器。こんな楽しい楽器があることを沢山の人に伝えたいです。でも難しい―」とは広島県出身の川村渉さん(18)。木管や金管と比べ空気抵抗が少なく、演奏時の呼吸も苦しいらしい。
 今春大学院を卒業した同部OGの佐藤円さん(25)も共演する。今は市内の小学校で教鞭をとる、同部で地域の人たちに音楽の気軽な楽しさを広げるために取り組んだ、体を楽器がわりに使う「ボディーパーカッション」は早速、学校の授業でも実践している。
 「音楽を通して地域の人たちとふれあってきたことは今、すごく役立ってます。グラスの縁をなでて音を出すっていうのは理科の勉強にもなるはず」。この日は仕事を終え練習に駆けつけた。

生演奏の迫力、体験を



 同部では近く、山花小中学校にも演奏会を出前する。「子どもたちに、CDやテレビとは違う、生演奏の迫力を体験してもらいたい」とは西東真宏さん(20)。
こんな若者たちが繰り広げる「音のワンダーランド」、のぞいてみない?


やりた―い、見た―い、クリスタル!




道教大釧路校交響吹奏楽部では、このクリスタル楽器の演奏を運搬さえ何とかなれば、希望に合わせて出前をしてくれるそうです。問い合わせは小沢教授44―3345まで。
 「芸術の秋」シリーズは11月4日発行の「じゅう箱のスミ」9号に続きます。今回登場した若者たちを指導する小沢教授も登場します!釧路新聞の旧釧路市、釧路町、中標津町の購読者に折り込みになるほか、市民活動センター、市役所、まなぼっとなどの公共施設でも配布しま―す。読んでネ!
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