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【VOL.74】 城山ふれあい農園編・埋めたおいもには愛情いっぱい!


 さあ、季節は収穫の秋だ。あっちの畑、こっちの畑の土の下で今年の実りが掘り出してくれる日を今か今かと待っている―が、釧路市城山の「ふれあい農園」はちょっと違う。晴天の12日、城山保育園の子どもたちは、畑からじゃがいもを掘り起こして大はしゃぎ。でもこのじゃがいもには大きな秘密が…。近所の町内会「城山協和会」のおじさんたちの、愛情いっぱい「じゃがいも大作戦」を早朝リポート!


朝8時、農園に男の影!


 12日朝8時、「いも堀り」開始時間の約2時間前、農園に4人の男の影が―。手にはじゃがいも。えっ、泥棒?と思いきや掘っているのではない。男たちは埋めていた!
 「かっこ悪いとこ見られちゃったぁ」とこの男たちやけに人の良さそうな顔で苦笑いする。近所の町内会の真田誠二さん(66)、若狭博司さん(67)、寺口功さん(76)、嶽山一三さん(73)の4人組。近所の町内会の企画、子どもたちが畑づくりを体験する「ふれあい農園」の実行部隊だ。

土地と重機もご近所づきあいで


 土地は教育大学がグラウンド横の約240平方?を貸してくれた。石拾いは大変だったけど、土おこしは近所の白崎建設さんが重機を使わせてくれたからずいぶんと助かった。男たちは子どもたちの喜ぶ顔がみたくって、やや老いた体を鞭打って、畑づくりに精魂を傾けた。
 ―5月、城山小と保育園の子どもたちが畑を半分に分け種いもを埋めた。「美味しくなってね」と畑に声をかける子どもたち。すっかり幸せな気分になった男たち。それからも週に一回は畑に通い、雑草とりに水まきに―とこれまたせっせと世話に精を出した。頭の中にあったのは子どもたちが収穫を喜ぶ顔。

「あれっ、いもがない!」


 ―9月、「さぁっていもはできたかな―」と土をちょこっと掘り起こしてみると「あれっ、ない!」。保育園の畑にまったくいもが実っていなかった。「やっぱり素人。しまった!種いもがまずかった―って冷や汗が出ました」(真田さん)
 浮かんだのは子どもたちのがっかりした顔。男たちはくじけない。買ってきたゾじゃがいも50?!収穫祭の朝にこっそり埋めるために。
 午前10時過ぎ、何も知らない子どもたちは土の中から出てきたおいもに大喜び。いもが土の中にできるって知らなかった子どもたちが多くて取材班もちょっと驚いた。
 「ミミズを見つけては大騒ぎしながらも肌で土とふれあうことが大事。今年は埋めちゃったけど、まず土の中の様子を見せたってことで勘弁してね。来年は頑張るよ!」と嶽山さん。
 ふれあい農園で獲れたのは秋の実りに負けない愛情いっぱいの収穫だった。

 
「ふれあい農園」はそもそもは毎年「保育園祭り」に招待してくれる子どもたちへのお返しとして企画したそう。城山協和会では地域の防犯活動にも取り組んでいます。「土づくりも防犯も遊びもみ―んなつながってるんだよ」と話す4人組のみなさんの笑顔はいたずら小僧みたいにチャーミングでした。 ちなみの子どもたちのじゃがいも人気料理はカレーライスと豚汁 !
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