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【VOL.70】 春採湖の会編・生きた自然の伝言板!!


 住宅街のど真ん中にある自然の宝庫、釧路市の春採湖。いつもはウォーキングやランニングの市民が静かに行き交う湖畔がこの日だけはクイズラリーにミニライブ、ボートレース、夜には花火―と華やかに賑わう。ほら、来るぞ来るぞ。乳母車を押した親子連れ、杖片手のお年寄りのご夫妻も。「ちょっとそこまで」の気軽さがこの「春採湖水まつり」の特徴だ。42年間主催し続けるのは「春採湖の会」(伊藤正司会長)の皆さん。「すぐそこ」の自然の大切さを伝え続ける、生きた自然伝言板の皆さんを湖畔からリポート!


汚れた湖に大変だ!!



13日土曜日に開かれた「湖水まつり」の裏方さんたちはベテラン勢ばかり。発足も42年前の1963年と聞き納得だ
 「もともとは学者さんたちの研究会。周辺の開発が進み湖が汚れてきて、これは大変だ―と民間人も一緒に立ち上がったのが始まり。お祭りも始めたのは、まずは地域の人に湖に目を向けてもらいたかったから」と解説してくれたのは湖から歩いて15分の城山に住む事務局長の渡辺武郎さん(64)、会の仕切り役だ。
 そんな渡辺さんも「裏方はこの人なしじゃぁ」と評すのが松田清子さん(66)。活動歴約30年。長年、会計専門だ。「帳簿ばっかり見てるから自然には詳しくないんです―」と苦笑いする。

遠くの大自然ばかりじゃなくて



 入会当時は湖のすぐ近く鶴ヶ岱の住民。その後、ちょっと離れた宮本町に引っ越したけれど、何とはなしにこの湖畔に立ち寄ってしまうそう。
 「今は皆さん遠くのいかにも大自然って感じの山や湖に出向くでしょ。車社会になって市内の公園に目を向ける人は少ないですね。街なかにもある自然に気づいてほしいですね」。この日も片手にはしっかり帳簿。でも眼差しはキラキラ輝く湖面に優しく向いていた。


63歳も若手の新米?!



 「若手の新米ですから―」と控えめにごみ分別係に専念していたのは63歳で活動歴8年の清水啓亜さん。会員の高齢化がこの会の課題。今の平均年齢は70代にも手が届きそうなくらい。63歳の清水さんはれっきとした若手らしい。
 春採湖畔で育った清水さん。子供の頃は夏は泳ぎ、冬はスケートとそこは一年中遊び場だった。太平洋炭砿に就職し定年の55歳まで勤め上げた。今も湖に近い武佐に住む。
 「子供のあんなに遊んだのに、勤めた炭砿の石炭クズが湖を汚してた。退職してこの湖のために何かできないかな―と思ったんです」。テキパキとごみを仕分けする作業にも「湖をきれいに」って思いが込められているのかな。
 帰り際、清水さんが後ろから「昔はね、蛍が沢山いたんだよ―。今はいなくなっちゃったけど、いつか戻したいなぁ」と叫んでいた。住宅地に蛍の光―いつかホントに戻る気がした。


身近な自然を楽しもう―!!



春採湖のヒブナが天然記念物―と思っている人が多いようですがそれは間違い。春採湖そのものがれっきとした国の天然記念物なのです。湖畔は1周約4・7キロ。水鳥と間近に出会える!取材班はかわいいヒナにも遭遇しました。植物は約400種も生息する自然の宝庫なのです。春採湖の会では植樹などの自然保護活動も行っています。新規会員太募集中!問い合わせは渡辺さん42―5335へ。
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