「仕事は自分たちで作っちゃえ!」そんな元気なママさんたちを発見した。「釧路ワーカーズコレクティブ・ピュアフレンズ」。1996年に8人程で1人1万円ずつを出資して立ち上げた。今やお弁当づくりに託児、お裁縫まで幅広く請け負いバリバリ働いているけれど、みんなずいぶん楽しそうなのはなぜ?。秘密は「雇われてるんじゃなくて、全員が経営者だから!」とひと言。子育てや家事ともしっかり両立しながらの「生き生き働くシステム」をママさんたちが教えてくれた。
資格やキャリアもったいない
5月の最初の日曜日、浪花町十六番倉庫で開催したフリーマーケット。特に人気を呼んだのはピュアフレンズのメンバー手づくりの豚汁やおにぎりなどの食品販売コーナー。くしろ演劇みたい会公演での販売でも好評のミニおにぎりとサンドイッチも、実はここのママさんたちのお手製。これも「自分たちで作っているお仕事」の一つだ。
発足メンバーは安全な食品の共同購入を行う「生活クラブ生協」組合員の主婦たち。当時は全員が専業主婦だったが、資格を持つ者や結婚前には職場の第一線で働いてきたキャリアを持つ人ばかり。「才能を眠らせておくのはもったいない!」「子供が手を離れて本格的に職場に復帰する前のステップを作りたい」との発想がスタートだ。
立ち上げ時に全員で1万円ずつを出資。それ以降毎月1人1000円ずつを拠出し資本金に。無添加パンづくりなど、当初は同生協関連の業務が主だったが、現在は営業努力の甲斐あって、各種イベントへの仕出し提供など範囲もぐっと広がった。
全員が出資者で社長
「全員が出資者で社長。だから仕事は自分で作らなきゃ。自分たちの特技で仕事にできること、みんなで考えるとけっこうあるんですよ」とは代表の中嶋美幸さん(47)。
現在は約20人の主婦が登録。家事や子育てと両立できる時間帯での労働には徹底する。毎週1回、希望の勤務日と時間帯を提出しローテーションを組む。幼稚園や学校からの子供の帰宅に間に合う時間帯だけでもOK、参観日や子供が風邪をひいた時は堂々と「お休み」を宣言できる。
参観日には堂々とお休み
「3年程前に外で仕事をしたいな―と思ったんですが、子供が小さくて無理。ここでは時間の自由がきくので仕事ができました。家事と育児だけに追われていた生活から、社会と接点ができたことが一番自分にとって良かったかな」とは難波京子さん(47)。
「不景気の影響ありますよ―」とは言うものの、ママさんたちの笑顔は不思議と明るい。自分を輝かせるのは、やっぱり小さなやる気なんだ。
若いお母さんたの助っ人も!
ピュアフレンズでは、お弁当、オードブルなどの用意、イベントでの託児のほか、最近は幼稚園や学校で必要な手づくりグッズの「制作代行」がお裁縫が苦手なお母さんたちに人気を呼んでいます。問い合わせは24―1616へ。
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