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【VOL.54】 ナルクたんちょう編・小さな一歩が大きな蓄えに


ボランティアって何のため?誰かの役に立ちたいから?そんな疑問に「将来のため」「家族が困った時のため」とはっきり答えられるシステムが釧路にあるの知ってますか。活動するとポイントが蓄えられ、あなたや家族が手助けが必要な時に、たまったポイントの分だけボランティアを受けることができるといういわば「ボランティアの貯金」。誰でも少しは持っている、将来やいざという時への不安を自分のボランティア活動で解消しようという「ナルクたんちょう」のシステムに注目!


愛する夫のために



 「今のうちに自分にできることをしておいたらそれがポイントになるって聞いて。夫がちょっと身体を悪くしましたし、雪かきなどに困った時に誰かに手伝ってもらえたら助かるかなと思って登録しました。愛する夫のために、わたしが動けるうちにポイントをためておきます!」とは会員の漆坂幸子さん(55)。
この日は市内のイベントで出店のお手伝い。これもしっかりポイントになって蓄えられる。

ボランティア時間を預託



 全国組織のボランティアの時間預託システムNPO法人ナルクの釧路支部としてこの会が発足したのは昨年4月。50代以上を中心に口コミで広がり、たった1年で登録者は120人余りにまで広がった。
 活動は、福祉施設でのお年寄りの介助や庭の手入れ、通院の介助などのちょっとしたお手伝いのほか、絵画やカラオケなど自分の特技を生かしたものなど様々。ポイントは1時間の活動で1点。この1年間で早くも130ポイントも蓄えた人もいるそうだ。
 「東京にいる子どもたち2人が困った時に、わたしが貯めたポイントを使って、誰かに助けを求めることができればいいなと思って登録しました」とは太田良子さん(54)。

遠く離れた家族のために



支部が全国に111カ所もあるので、日本中でそのポイントを引き出せるのもこのシステムの特徴だ。太田さんのケースとは逆に、遠くに住む親が介助が必要になった時に、地元でボランティアを頼めるようにと釧路でポイントをためる人も多い。
 釧路支部を立ち上げた代表の今井俊則さん(64)はもともとは福祉関係の活動をしていたそう。その中でボランティアをもっと記録として残すことで活動者の励みや責任感につなげたいと思ったことがこのシステムに目をつけたきっかけだ。
 「活動が自分にかえってくる、自分のために―という気持ちが自主的な活動や責任感にもつながるはず。たまったポイントを大切な人のために使いたいという思いが、温かいボランティアにもつながるはずです」(今井さん)。
 自分のために、そして大切な人のために―。小さな活動も、大きな蓄へときっと育っていくんだな。



楽しく蓄えよう!


ナルクでは50歳以上を主な対象にこの時間預託システムを行っています。
 利用者は1時間のボランティアに対し500円を支払います。その料金は事務所の運営資金となり活動者にはポイントを預託。派遣先への交通費は実費支給となります。最近は時間預託対象外の奉仕活動にも積極的に参加する人が増えているそう。「続けていくうちに時間預託のポイントより、活動そのものや仲間とふれあう楽しさを味わうことが優先している人が多いですね」と今井さん。年会費3000円。利用のみの登録も可。問い合わせは46―2524へ。
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