大好きなアーティストを自分の住む街に呼んでみたい。そして少しでも多くの人に聴いてもらえたら―。「考えているだけじゃダメ、できるところからやってみよう!」とエイッと踏み出した小さな一歩で夢を叶えちゃった安井美代子さん(25)。ゼロからのスタート。でもその「好きなものを信じて追いかける強い力」に突き動かされて、たくさんの人が集まった。小さな街の小さなやる気が仲間を呼び寄せ、夢を実現できちゃったちょっぴりステキなお話。
手探りからはじめて
「何をどうしたらいいのか、何一つ分からなかったんです」。自分で何かを企画するなんて考えたこともなかったという彼女が今年2度もライブを主催。これってスゴイ?!
「わたしはすごくラッキー。1人では何もできないけど、みんなが手伝ってくれたおかげで実現できた」。
彼女を動かした秘密は何?
今回安井さんが企画したのは元「たま」のメンバーのソロライブ。ファン歴はなんと14年。かなりの筋金入りだ。それまでもメンバーに「50人のお客さんがいたら釧路にも行けるよ」と言われたこともあったが、自分が主催する勇気はなかった。そんな時「たま」が解散。気持ちがが動いた。
「もう自分がやらないと見ることができない。とにかくやってみよう!」
会場選びに始まりポスターやチケットの制作に告知の手配、どんな音響設備が必要で誰に頼めばいいのか。途方にくれる彼女を支えたのは「あらゆることに相談にのってもらった」というジャズ喫茶ジスイスの小林東さん(60)とそこに集まる仲間たちだ。
「“たま”のメンバーを呼んでライブがしたい!」と目をきらきらさせて話す彼女に小林さんは「本物だな」と感じた。
「信じるものを最後まで信じきるエネルギーが彼女にはあった。一緒にわくわくする瞬間を共有したいとみんなが感じたはず。それは“たま”のメンバーも含めてね」。
わくわくが皆を巻き込んで
ライブには帯広や北見、常呂町からもファンが集まった。その1人が
「次ぎはわたしの街でもやってみたい!」と言った。小さなやる気がつながっていくのを感じた瞬間。
「主催者の安井さんが嬉しそうでその姿を見て自分も幸せな気持ちになっちゃいました」とサポーターの1人、山谷真悠さん(24)。嬉しい気持ちってステキな連鎖反応を起こすから不思議。たった1人の強い気持ちはわくわくをエネルギーにかえながら皆を巻き込んで動き出すってこと、見せてもらった気がした。
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