「見つけよう―じゅう箱のスミの宝物」。そんな我らチャレンジ隊のメッセージを聞きたいと、ベテラン女性団体、釧路市女性保護の会(荒木幸子会長)が講師に招いてくれた!伺ったのは、同会の伝統事業、高校生との「世代間交流会」。チャレ隊が持ち込んだ企画は、高校生の「じゅう箱記者」体験だ。ベテラン女性陣を取材して、ちゃぁ―んと記事を書くのが宿題。だから取材する方もされる方も真剣。アレ?だんだん会場に笑い声が増えてきた。“取材”って心をつなぐ道具にもなるんだ。
高校生がじゅう箱記者
11月15日釧路市交流プラザさいわいに、高校生20人と40代から80代のバリバリの女性約40人が集合。挑戦したのは「じゅう箱のスミ」本誌のコーナー、一つのテーマで複数の方に質問する「お題でドン」。お題は「大人は分かってないなぁと思ったこと」。ベテランさんも今日は10代の頃にタイムスリップだ。
なんだ同じ
「一人っ子だから、実は親に怒られたことも、叩かれたこともないのよぉ」という女性保護の会会長の荒木幸子さん(64)の話しを「なんだ同じじゃない」とちょっと安心げにうなずく生徒たち。
「戦争で辛い時代だったけど、汽車通学が楽しくて。早く汽車に乗りたくて思いっきり走って駅まで行ったの。不満持ってばかりいたってしょうがないからね。大人は分かってないなんて考えるヒマなんてないくらい楽しかったよ」と豪快な笑顔で話すのは七田栄子さん(74)。
取材の川口さなえさん(星園高校1年)は「昔は自分のことは自分でやって、自分の考えで行動していたっていうのがすごくイイナって思った」と圧倒されながらも聞き入る。
さあ、発表タイム。取材された人も記者と一緒に皆の前に登場だ。
児童館母親クラブで活躍する勝野禧江さん(56)をインタビューした丸山千秋さん(武修館高1年)は、勝野さんが年の離れた兄に代わって甥っ子の子守に追われた10代の頃に「大人は勝手だな」と思った経験が、今となっては児童館活動に役立っていることを紹介しながら「わたしも、今しかできない経験を将来に役立てたい」とキッパリ。会場からわいた拍手があったかい。
「取材」のために真剣に聞き、話したせいか、孫とおばあちゃん程も年が離れているベテランさんと高校生たち、だんだん同じ笑顔になってきた。
10代にタイムスリップ
「10代にタイムスリップして楽しかった」と東昭子さん(76)。「緊張したけど楽しかった。でもお題にあった原稿にできるかしんぱ―い!」とは斉藤優香さん(星園高1年)。
1月中旬発行の「じゅうスミ」5号に、優秀作を掲載!あったか―い交流を生んだ取材の成果に、乞うご期待を。
すごーい!活動43年
釧路市女性保護の会は戦後の混乱期に女性を守るために設立され、43年間も活動を続けている会。現在も援助交際や売春防止の呼び掛けや、家庭内暴力などで保護が必要な女性への支援を行っています。高齢化が悩みの種。会員、協力者募集中です。問い合わせは市児童家庭課31―4540へ。
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