最近「理科嫌い」の子供たちが多いって聞くけどホントかな?10月末日、釧路市青少年科学館で学校の理科教員や科学の専門家の皆さんがボランティアで集まり開いた科学の祭典「サイエンス屋台村」は、親子連れで館内超満員!スライムや万華鏡づくり、液体窒素で体験するマイナス200度の世界など、目の前でどんどん広がる不思議な世界にみんなクギづけだ。これも実はぜ―んぶ科学の世界。この屋台村は、みんなの「なんでかな?」を楽しくサイエンスにつなげようっていう“街の科学者”たちからのプレゼントなんだ。
科学の屋台33店
うがい薬で指紋を検出する「君も科学捜査班」、フィルムケースや乳酸飲料の容器やトイレットペーパーの芯など身の回りの物を何でも笛に変身させる「笛をつくろう」、ペットボトルにアルコールを入れての「雲づくり」など、身近なサイエンスを遊びを通して楽しむ屋台が並んだ並んだ33店。今年で5回目だが企画の持ち込みは過去最多。学校の理科教員を中心とする“科学好き”の皆さんのボランティアだ。
先生が理科好き少年に
160年前に大流行したというアニメーションの元祖、連続した絵を描いた円盤を回して鏡に映すと絵が動いて見えるという遊び「円盤スコープ」のブースを設けていた浜中町霧多布中教員の宮崎吉造さん(37)は“元祖アニメ”に夢中な子供たちの姿にかなり満足気。この日は先生ではなく「ただの科学好き」として参加したそう。
「授業は勉強という目的が先に来てしまうけど、生活の中の『アッ』と声が出る驚きに、実は理科の面白さがあることを子供たちにもっと伝えたい。教えるなんて大げさじゃなくて面白いから知ってほしい。来年も違うネタで参加しますよ!」とニコニコ話す時は、確かに“理科好き少年”の顔だ。
スタッフの中には、大学生や高専生、工業高校の生徒たちなど若者の姿も目立つ。ヨーグルトなどに使うプラスティック製のスプーンを材料にブーメランづくりを子供たちに指導する中河沙耶さん(12)は白糠町茶路中1年生。学校の理科の先生に誘われ、初参加した。
「作り方を教えても返事してくれない子もいて難しかったけど楽しかった。ブーメランは今日は作っただけだけど、どうして飛ぶのかも知りたいなぁ」(中河さん)。
子どもの「何で」に教えられる
スタッフの若者たちが、驚く子供たちを前に科学に興味を持つようになることもこの事業の大きな狙いだそう。
「学校の実験は授業の流れでやってしまっていることも多く、ここで子供たちが『なんで?』って不思議がる姿に逆に教えられることが多いです。科学の始まりはやっぱり、ナンデ?ですから」とは実行委員長の釧路工業高校教員の山本陸晴さん(33)。
ソウ、不思議に思わないと発見もないってこと。「ナンデ?」の気持ち、忘れていませんか?
名人も登場?
サイエンス屋台村に「作ってとばそう!」と題した屋台で参加した白糠町茶路中学校教員の長谷川直良さんを「じゅう箱のスミ」4号の「名人の引き出し」に紹介しています。バックナンバーで見てね。
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