「さるるんカフェ」って知ってる?鶴居村運動公園広場のログハウスを活用して今年3月にオープンしたちょっと不思議な空間。とれたて野菜に、手づくりケーキ、時にはアジアンマーケットに、あれれ?ファッションショーまでやっちゃうこともある。仕掛け人は鶴居の元気な女性たち。ツルの里にちょっとあったかい出会いを生む、あったか―いカフェをのぞいて見よう!
11日(日)、さるるんカフェが、女性のため息で一杯に。行われていたのは、釧路市大楽毛の田村友子さん(73)が、古い着物をリフォームし作り続けてきた愛用着を集めたファッションショーだ。
きっかけを作ったのは、カフェを運営する「3人の女神」の一人、渡辺章子さん(57)。自分の日常着としてだけ制作し続けてきた田村さんに発表を勧め、昨年まで4年間村内で運営していた「アートギャラリー」で初めての作品展を行った。以来、「見せる」ことも意識し始めるようになった田村さんと「いつかはショーを!」、そんな夢を持つようになった。
当日、若者たちと一緒にモデルとしても登場した田村さん。「渡辺さんがまいた種のおかげで、こんな年だけど何かに挑戦しなきゃ!って気になりました。このカフェが新しい出発点になりましたよ」。そう話す顔は、ショーの前よりずっと若返ったみたい。
「村に元気が出るような、みんなが集うあったかい場所、作りたいなって思ったんです」とは、もう一人の女神、高橋英子さん(53)。2年間空いたままだったログハウスを活用しようと、3人でエイっと挑戦を始めた。週末だけのオープンだけど、慣れないイベント運営に、徹夜で準備もしばしば。
ガーデニングにフリーマーケット、外仕事の多い酪農の女性たちのために日焼け防止のメイク教室なんていう、女性ならではの企画がなかなか好評だ。「アイディアはあるんだけど体がついていなくって」と笑う高橋さん。でも、そのパワー、なかなかですヨ。
カフェを運営する三人目の女神、長尾信子さん(47)は、嫁いできたばかりの朋子さん(27)がモデルとして出演。いつもは、酪農業の傍ら栽培した野菜や手づくりリースなどを元気よく販売しているが、この日はお嫁さんのモデル初体験に朝からソワソワ。
「農家だって辛い仕事ばっかりじゃなくて、楽しいことデキルんだって、伝えたかったの」。早朝から準備でカフェに詰めていた長尾さんのためにと、朋子さんがぶっきらぼうに差し入れたおにぎりが、キラキラ輝いた。鶴居の女神たちは、なんだかステキだ。
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