朝晩さっむ―い日が続く今日この頃、ストーブの前で小さくなってばかりいない?家の中から飛び出して、冬しかできないことやってみよう―っていう寒さ知らずの元気な笑顔を夜の栄町公園で発見!2月4日から始まる「くしろ氷まつり」に向けた氷像づくりのボランティアのみなさんだ。「動いているからあったかいよ!」って話す顔が氷の反射でキラキラ輝いていた。
家族でいっしょに
夜8時、寒さが足元からジンジン突き上げてくる栄町公園。いたいた、繁華街のネオンを背中に、せっせと氷を“運ぶ”“削る”“くっつける”人たち。
「動いてるから寒くない。コツはね、氷の固まりと固まりの間に雪のシャーベットをこうやってつけていくこと」と教えてくれたのは遠矢小学校3年の森渓斗君(9つ)。冬大好きを自称する有志による「冬を楽しもうじゃない会」の会員として、弟の陸斗君(6つ)とお母さんの家族3人で参加した。途中で「寒い」って弱音吐いたりしないヨ。大人の中に交じってしっかり作業する。
「私が働いているのでふだん子供と一緒の時間が少ないんです。親子で一緒に体験ができるのが嬉しい」とお母さんの弘恵さん(38)。ここのみんなが作っているのは大きな雪だるまだ。
お隣同士、コラボレーション?
まるで一緒の会のように入り乱れて言葉を交わしながら作業をしている隣のグループは釧路地方建築協会青年部のみなさん。プロの職人さんたちだけあって“氷さばき”も鮮やか。今年は「お隣同士で“コラボレーション”しよう」ってことで、お隣の雪だるまを囲むすべり台を作ることにした。氷の前で、こんな連携が生まれていたんだ。
今年、栄町公園を飾る市民の氷像は9基。作業は1月17日から始まり、お祭り直前まで続く。最年少参加は、美原つくし幼稚園の園児たち。「まなぼっと子ども探検隊」の小学生のみんな、公立大と釧教大美術部も参加し、若者たちのパワーもくしろの冬のお祭りを縁の下で支えている。
氷像歴20年
釧路聴力障害者協会の鈴木清さん(60)の“氷像歴”はもう20年を軽く越える。30年以上参加を続けている同協会の現在の制作メンバーでも一番のベテランだ。この日は、19歳の若い会員に“技”を伝授していたところ。障がい者の団体でこうして氷像づくりを継続しているのは同協会だけだ。
「完成した氷のすべり台で子どもたちが楽しそうに遊んでいるのを見るのが嬉しい。楽しいから続けている」と鈴木さん。
寒い夜の公園が、氷の前で輝く笑顔でまぶしくなってきた。
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