4月は引っ越しシーズン。移り住んできたばかりのあなた、「知ってる人なんて誰もいない…」なんて言って寂しく家に閉じこもっていませんか?ちょうど1年前、わたし達編集部が知り合った、東京から釧路に引っ越してきた田村美菜子さん(30)もそんな一人でした。「あまり口をきくこともないんです…」としょんぼりしていた美菜子さんが、じゅう箱ライターとしての取材を通し世界を広げ、釧路で仲間と一緒に大ステージを踏むまでになったのです!寂しくしていいるあなた。これは、あなたにも起きる物語です。
初めての引っ越しは、東京から釧路
チャレンジ隊に入会メールをくれたのは去年の春。「昨年10月に東京から来ました…特技はタップダンス」という自己紹介文にひかれ、早速、じゅう箱記者に勧誘!
東京出身の東京育ち。結婚のため初めて実家を出たのが、はるか釧路。当然、知り合いはゼロ。初対面の日、移り住んでから半年間の生活を「一日中家の中ににいます」と寂しげに話した。
初取材は、市内の教会で宣教活動をする英国人のカウェルさん。30年前、日本語もおぼつかないままに釧路に越してきた。「言葉が分からず孤独だったけれど、心で分かり合える友人と出会えたことが支えになった」というお話しに、美菜子さんの瞳が、うっすら濡れて見えた。何かを共感できたかな。
その晩、届いたメールは「久しぶりに沢山の人と会ったので興奮して眠れません」。一緒だったのはたった3人。それを『沢山』と感じた彼女に、「街のステキな人たちを紹介しなければ!」と心に誓った取材班だったが―彼女はちゃぁんと、一人で進んでいった。
カウェルさんの教会のイースターの会。慣れない釧路の道を自分で運転し、やって来た。披露されたゴスペルに心を打たれ「やってみたい」と自己申告。見学、入会と話しは進んだ。じゅう箱のスミでは読み聞かせコーナーを担当。あったかい語りで、妊婦さん、園児、お年寄りに…とさまざまな方達に読み聞かせを出前して歩いた。
取材から始まって、ゴスペルの大ステージに!
あれから1年。今年の3月末、美菜子さんは、ゴスペルグループの一員として大ステージに立ち、釧路で出会った仲間たちと、堂々と声を張り上げた。その大きな前進に、わたしたちの胸はズンズン高鳴った。
―そして4月、山形県への引っ越しが決まった。
「もう大丈夫。次の街でも楽しく暮らせるはず。東京を出たことがなかったけれど、釧路での暮らしが、どこの街にも出逢いがあることを教えてくれました」
出発の前に、そんな言葉を聞かせてくれた。一人で扉の中にいるあなた、飛び出してみませんか?歩き出すのは、あなたの足なのです。
チャレンジ隊が応援します!
ボランティアネットワーク・チャレンジ隊では、釧路地域で市民活動情報を提供しています。また市民活動の情報誌「じゅう箱のスミ」(隔月刊)の取材・編集ボランティアや、お年寄りや障がいを持った方たちにとメイクを通して交流する「おけしょー隊」のメンバーも募集しています。参加は、都合のいい時のみ、不定期で可。問い合わせは090-1644-3855か、電子メールpippara@web-p.jpへ。仲間をつくろう!
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