釧路子ども劇場って知ってる?じゅう箱取材班も、子どものための舞台観賞の会と思ってのぞいてみたら―アレ、アレレ?、何かちがうゾ。もちろん舞台も見るけれど、キャンプに、焼き芋、お泊まり会に、たこ焼きづくり―と出るワ、出るワ、おもしろ体験プログラム。それは、プロの舞台もまねできない、お母さんたちと子どもたちの、元気いっぱい、力いっぱいのステージだ。そんな一幕、いっしょにのぞいてみませんか。
「それじゃあ、タコが大きすぎるよぉ」、釧路市光陽町の事務所に、そんなにぎやかな声が、甘いソースの香りといっしょに飛び交う。この日は、子ども劇場の中高生グループ主催の、たこ焼きパーティーだ。
この会、子どもたちの情操教育に、プロの舞台を中央から招く会ではあるが、こうした会員同士の交流も大きな目的。民家を借り上げた事務所では、子どもたちのお泊まり会も定期的に開かれる。「子ども同士の中で、生活の知恵を学んでほしいんです」とは、事務局長の高橋珠枝さん(48)。会員15年目のお母さんだ。
さあ、イヨイヨたこ焼きを焼くぞ!カセットコンロの上に、専用の鉄板を乗せると高橋さんが叫ぶ。「ガスボンベをつけたことないひと―」。いくらなんでもそれはナイダロと思った取材班は甘かった―。ハーイと手をあげたのは、高校1年生。緊張の顔で、生まれて初めてガスボンベのセットに挑戦した。
「最近の子は、塾や習い事で忙しくて、生活体験が少ない。親から教えられるより、仲間同士の方が、素直に学び取るんです」(高橋さん)。準備も整った頃、数人のお母さん会員も加わる。会話は、友達同士の時と同じテンポだ。「学校や学年が違う人や、自分のお母さんと同じくらいの人とも友達になれるのが楽しい」と話す酒井未来さん(15)は幼稚園の時から会員。
5月の土曜日、じゅう箱取材班主催の読み聞かせの会に、低学年グループが集まってくれた。お絵かきコーナーでは、お母さんたちの方が真剣!子どもたちのためじゃなく、親子が一緒に楽しむ活動ナンダって分かってきた。
「親子の活動って、やらされている―って思うと、親の方が面倒になって続かない。わたしたちがまず、楽しまなくちゃ」とは、代表の畑中由里佳さん(39)。
ケーキやさくらもちづくり、牧場体験…と活動記録の写真に残るみんなの笑顔が、この活動の意味をまるごと伝えてくれる。
「今年のキャンプ は一緒に行きましょうよ」そんなお誘いに、「行きます!」と即答してしまう取材班なのだった。
釧路子ども劇場は今年で設立34年目という伝統ある会です。現在会員は幼児から大人まで約340人。年齢別に年に5回の観劇ができるほか、体験活動がもりだくさん。夏の音別町でのキャンプはみんなの一番の楽しみ。デビルも行きたい!
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