お店に並んでいる商品の材料や生産地を気に掛けるようになったのはつい最近のこと。その少し前から、白糠町のチーズ工房酪恵舎では、地元で作られた食材がもっと気軽にテーブルに乗る暮らしを目指し、白糠町の牧場で絞られた生乳を材料に、美味しいチーズづくりに取り組んできた。グッチーズは、そんな酪恵舎のチーズの応援団だ。
Photo:チーズの目安は一人100g。愛夢ちゃん、しっかり計ってます!
会場は白糠町のレストランはまなす。箱いっぱいの食材と道具を持った人たちが次々と到着し、「こんにちは」「よろしくね」とテーブルの上にコンロや鍋を並べ始めた。この日のスタッフは8人程。それぞれに仕事も違う社会人や主婦たちが「チーズ」を合い言葉に集まってできたのが、この会なんだ。
Photo:グッチーズスタッフも親子連れが多い。子どもたちもしっかりお手伝い
さぁ、準備開始。初体験に緊張気味の愛夢ちゃんの前に心強い仲間が登場した。林美咲ちゃん(7)。お母さんがスタッフの一人なので、いつもお手伝いから一緒に参加している。なるほど、コンロの準備も慣れた手つきだ。愛夢ちゃんの初仕事はニンニクの皮をむき、ひとかけらずつ鍋に入れていくこと。次にフランスパンをカット。どんどん切らないと、開始時間に間に合わないよ―。チーズの美味しさを伝えるためには裏方さんのこんな奮闘があったんだ。
Photo:火はじっくり弱火がポイントだよ
つぎはお年寄りにも
さぁ、子どもたちが集まってきた。参加者は40人余り。フォンデュ講習会は年に数回開いてきたが、子ども向けは今回が初めてだ。「地元の牛乳が、実は流通システムの関係で地元の人は飲むことができない。じゃあ、チーズで味わってもらいたい―というのが発端でした。最近は牛乳が嫌い―という子どもたちも多いけど、実は食わず嫌いも多いのでは?フォンデュづくりで、楽しく地元の美味しさを伝えたい」とは酪恵舎の井ノ口和良さん。次回はお年寄りを対象にした講習会を―なんて構想もあるらしい。
チーズフォンデュづくりも堪能した愛夢ちゃん。すっかり気に入ったみたい。「うちでもやってみる!」と早速、お母さんに宣言。白糠チーズのファンが、また一人増えた。