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じゅう箱のスミ

2006.MAR

VOL.11


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なおちの つっついちゃった

じゅう箱天国支部

わたしたちの活動を、1999年の立ち上げ以来支え続けてくれた滝川のおじいちゃんが、天国に旅立った。様々な地域活動で活躍する一方で、新参者のわたしたちの破天荒な試みをずっと応援してくれていた。「全日本ゆび相撲選手権大会」なんていう、はた目にはアホらしい事業にも、堂々と選手として出場。

2年前に本誌を創刊してからは、最新号が出る度に朝一番やって来て、「ここには街の宝物が詰まってる」と涙を流した。わたしがシュンとしている時には必ず、見ていたかのように、滝川さんからの励ましの手紙が届いた。出会ってから8年間、目をそらすことなく、わたしたちを守ってくれた。きっと天国からも、見てるんだろうな。そう、「じゅう箱天国支部」だ!

先日、チャレンジ隊員のトシくんが転勤で札幌に旅立った。仕事が多忙で活動にはあまり参加できなかったが「資金は大丈夫ですか?」「困った事があったら何でも言って下さい!」と、ちょっと頼りない胸を叩きながらいつも心配してくれていた。3年程前、イベントの撮影班を担当した。クールな印象の彼だったが、写真はどれも、スタッフや集まった人たちのあったかい笑顔であふれていた。彼のみんなへの愛着が、映し出されたのだろう。釧路での4年半の生活を終えた彼を前に、ずっとあんな写真を撮ってもらえる自分たちでありたいなぁ―と思った。

函館、横浜…と転勤する先々で「じゅう箱」普及活動を行ってくれる仲間もいる。釧路地域から札幌に転勤した方々が集まって、先日「じゅう箱札幌支部」を設立してくれた。美唄支部を名乗る元高校生記者もいる。今号から、サハリン支部のリポートも始まった。スミで出会った仲間の輪が、少しずつ広がり始めた。

活動の目的をよく問われる。まちづくり?いや、本当はそんなの二の次だ。出会った人を忘れたくない、忘れてほしくないから続けてきた。「おはよう」と笑顔で声をかけあう、離れていても「元気かな?」と思い出す、会いたくなる―。そんな、ごく基本的な人と人とのつながりが、みんながこの街を好きでいられる原点だと思う。今号のテーマは「愛」。わたしたちの宝物を「出愛(であい)」と記したい。

(じゅう箱のスミ編集長・チャレンジ隊代表・佐竹直子)

トシくんは「教えて!じむきょくちょ―」のコーナーの『トシ子ちゃん』のモデルでした。
旅立った仲間のぶんだけ、じゅう箱支部は増えるのだ!


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