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じゅう箱のスミ

2006.JANVOL.10

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ぐるっとエコランド

この企画は、釧路湿原自然再生協議会事務局の提供で、チャレンジ隊がこのまちの自然を考えるコーナーです。

湿原の冬支度

ルーペの中に顔を発見!

冬も釧路湿原は眠ってるんじゃない。しっかり命とエネルギーをたくわえて、もう春を迎える準備をしているんですよ」と教えてくれたのは、釧路国際ウエットランドセンターの新庄久志さん。一見、枯れた草原のように見える冬の湿原。でも、そのあちこちに冬ならではの自然の生きる姿が見えるそう。それじゃぁ―と、チャレンジ隊が木枯らしの中、温根内木道に出発!

「冬のコート」

夏場は太陽に向かって広げている葉をクルンとすぼませ、茎をすっぽり包み込んでるのはイソツツジ。散策する人たちはこれを「冬のコート」と呼んでいる。葉は寒風で痛んででも生え変わることができるけれど茎は人間でいうと「体」。取り替えがきかない。だから葉が冷たい風から茎を守っているんだ。わたしたちが厚いコートで体を守るのと同じだ。

「冬芽」

冬の湿原散策の楽しみの一つは「冬芽」探し。ホラ、色んな顔に見えてくる。つーんと首を伸ばした怪鳥のような顔を突き出していたのはヤチダモ。ルーペをのぞくと、こっちは恐竜?あなたはだ〜れ?

「葉っぱについたムシコブ」

木の枝先をごつごつとした固まりを発見。これは=左=通称「ムシコブ」。木の枝で越冬する虫の卵や幼虫が、寒さから身を守ために木を刺激して、樹皮で自分の体をくるんでつくるコブ。「虫と植物の共同作業」って呼ぶ人もいる。

「シナノキ」

木道の下をのぞいてみたら、大きな霜柱がキラキラ輝いてた。
ブドウのように、重たげに実を下げているのはシナノキ。春になると実が割れて、中から種が出てくる。今は実の中で種は冬ごもりだ。冬の寒さにふれることが、芽を出すためには必要な刺激だとか。だから暖冬の年ほど、芽の出方が悪いそうだ。厳しい寒さにも、命を育てる意味がちゃ―んとあるんだな

冬の釧路湿原では銀色に輝くヨシ原もロマンチック=写真=。釧路湿原自然再生協議会では、湿原を身近に体験するプログラムを応援しています。湿原の冬、満喫してみませんか?

◆温根内ビジターセンター
(TEL. 0154-65-2323)
・1月15日午前10時〜厳冬の湿原ハイク
・2月5日午前10時〜歩くスキーでアニマルトラッキング

◆塘路湖エコミュージアムセンター
(TEL. 015-487-3003)
・1月14日午前10時〜冬の塘路湖ウォッチング
・2月4日午前10時〜スノーシューで冬の自然を楽しもう

◆ボランティアレンジャー
(TEL. 0154-56-2345)
・1月29日午前7時半〜釧路湿原4×1/4ウォーク・要問合せ

釧路湿原自然再生協議会 http://www.kushiro-wetland.jp/


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