この企画は、釧路湿原自然再生協議会事務局の提供で、チャレンジ隊がこのまちの自然を考えるコーナーです。 |
街の片隅から、子供たちのそんなメッセージが聞こえてきた。
鳥取小学校4年生66人による創作劇「守ろう!私達の釧路川」。去年の秋、学芸会で発表したメッセージを2月12日、釧路市観光国際交流センターで開かれる「くしろ環境教育フェア」で、今度は街の皆に向けて発信する。
「お父さんが子供の頃の川はきれいで泳げたんだ」と小川将吾君。3人の仲間と、川や周りの環境の昔と今の違いを調べた。分かったのはずいぶん汚れてしまったこと。どうして?。劇は、調査から生まれた疑問の答えを探す。
釧路川に住む架空の魚「プクプク」の長老が、汚れていく釧路川や釧路湿原を前に、孫たちの将来を思い悩む姿から始まる。自然をもとの姿に戻すことはできるのか―。長老の孫たちが答え探しの旅に出る。
劇中、川の周辺に散乱するごみの写真が投影される。これは子供たちが学校近くの仁々志別川河畔でごみ拾いを行った時のもの。タバコの吸い殻、空き缶…自分の目で確認した人間による自然破壊の姿だ。
劇の素材は、環境をテーマに取り組んだ研究。水質調査用の薬品で川の汚れを調べた班では「上流はきれいなのに、人間が生活する下流に行くほど汚れている。本当はきれいな自然を人間が汚してるんだ」(斉藤杏里ちゃん)という発見も。
Photo:「川の水ってきれいなの?」水質判定薬で調査する鳥取小4年生。
「料理で残った油、台所に捨てる人もいるけど川に流れて汚染になる。リサイクルしたら自然も守れる!」と嶋貫知可子ちゃんの班が取り組んだのは廃油石けんのレシピづくり。
歯磨きの時の水の出しっぱなしは無駄使い。大切な水、大事に使わなくちゃ」。角谷大智君の班では、無駄使いの量を実際に計ってみた。ちゃんと蛇口を閉めるだけで大量の水が節約できることを教えてくれる。劇中、魚たちが探し出す自然を取り戻す方法は、子供たちの「自分にできること」でもあったんだ。「ポイ捨てをしないとか、小さいことでもまず始めることが大事だと思う」と泉千惠ちゃん。
劇のラスト、美しく蘇った釧路湿原が舞台を飾る。気づいたなら、動きだそう―。66人の子供たちから街への小さく大きなメッセージだ。
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「66人全員でつくった作品です!」と7つの班の代表さんたち、劇中で使うポスターと
「くしろ環境教育フェア2005」は2月12日午後1時から釧路市観光国際交流センターで。鳥取小の創作劇のほか、子供たちや団体の環境に関する活動を紹介するポスターセッションなどで、自然の大切さを考えてもらうイベントです。
釧路湿原自然再生協議会では、釧路湿原を中心とした地域の自然を学ぶ取り組みをみなさんと一緒に広げていきたいと考えています。
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