この企画は、環境省の提供で皆さんと一緒に街の自然を考えるコーナーです |
「釧路湿原は日本で最大の湿原」。タンチョウをはじめ約170種の野鳥、約700種の植物、1000種以上もの昆虫が暮らす、 自然の宝箱だってこと。
その湿原が今、小さくなっているのを知っている?1947年には総面積約246平方キロメートル。 96年には約194平方キロメートルと、半世紀で約2割も小さくなっていた。ってことは、そこにいた動物たちや植物はどうなったんだろう―。
チャレンジ隊が、先頃、釧路市内の小学校6年生130人と、湿原の隣の鶴居村の小学校の4年生以上51人にとったアンケートで、 「湿原に行ったことがない」のは鶴居ではたった2人。一方、市街地では、6割もが一度も行ったことがないという、ちょっと驚く結果が出た。
「湿原の自然が壊されているって聞いたことありますか」との問いに「ある」と答えたのは、市街地ではほぼ半数。 鶴居では、8割にまで至った。回答の違いは、大人たちの暮らしの違いを、きっと映しだしているはずだ。 自然の姿や大切さはふれてみなければ分からない―二つの街の子供たちは、わたし達にそう教えてくれた。
Photo:つるいキッズプロジェクトの「釧路湿原親子DEゴミ拾い」(写真提供:釧路新聞)
「ごみ拾い」「ポイ捨てをしない」「ごみの量を減らす」「分別をきちんとする」「リサイクルする」「自動車にはあまり乗らない」 「木を植える」「汚いものを川に流さない」「湿原を破壊しない」「湿原のことをもっとよく知る」。
「水がおいしくなくなる」「木は酸素を作ってくれるから人間は死んでしまう」「動物がいなくなる」「新鮮な空気が吸えなくなる」 「二酸化炭素が増えて気温が上がり、極地の氷が溶けて日本は沈没してしまう」「どんどん住みにくくなる」。
−わたしたちも考えてみたい、隣りにある自然の大切さ。そして今、私たちにできること。
チャレンジ隊では、自然との関わりを自分たちなりに考えようと「釧路湿原自然再生協議会」に参画しました。 素人の住民でも、この課題と、楽しく向き合える小さな仕掛けを考えていきたいです。
ご意見を寄せてください。 E-mail:jubako@web-p.jp
今、釧路湿原では、もともとのヨシやスゲの群生地に急速に広がるハンノキ林が問題とされています。 原因の一つは、川の工事や森林の伐採などの開発が、湿原に土砂を流し込んでいるためとも言われています。
木が急に増えるとどうなるんでしょう?ヨシやスゲなど、もともと湿原に生きてきた背の低い植物は、日の当たる場所が好き。 急に現れた林が日陰を作ると、生きることができなくなる恐れがあります。
湿原の主、タンチョウが巣づくりするのは、そうしたヨシやスゲなどの草地。 人の手による予定外の湿原の変化は、そこに生きる動植物の居場所や命を奪ってきたのかもしれません。 「自然再生」、それは本来の生き物たちに、居場所を返す事業でもあります
LINK
環境省東北海道地区自然保護事務所:http://www.sizenken.biodic.go.jp/park/
釧路湿原自然再生協議会:http://www.kushiro-wetland.jp/
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