このコーナーは、じゅう箱読者のみなさんに「やってみたい」と思う市民活動や職業を実際に体験してもらい、その「やる気」をもっと大きく育てようという企画です。
今回は読者に先がけ、チャレンジ隊が体験してきました。
僕が選んだのは釧路市博物館に隣接する埋蔵文化財調査センターの「学芸員」。約400個もの土器が並ぶ前で「太古のロマンを語りたい」という挑戦を、学芸員の高橋勇人さんが助けてくれた。
学生時代からの考古学マニアで、発掘現場も数多く経験している高橋さんから聞く、北海道の先史時代からの歴史は、生活感があり興味深い。「土器に縄文をつけたのは、食べ物を与える神様へのお礼の印」との話も納得できる。
「昔のことを、今のものとして伝えることがわたし達の仕事」。この仕事の意義が少し分かってきた。ガイドに向けての助言は、まず「誤った事実を伝えない」。「会話形式」で和やかに進め、知識を押し売りしないのもポイント。
いざ、挑戦。にわか勉強の知識で「ウソを言ってはいけない」という思いで心臓はドキドキ。なんとか解説したが、緊張で会話はほとんどできず、一方的にしゃべってしまった。
来館者からは「とてもわかりやすかった」とほめられたが、高橋さんから、僕の誤ったガイドへの訂正が入る場面もあり、“伝える”ことの責任を痛感した。
実は、大学で「博物館学」を勉強しているが、今回は「百聞は一見にしかず」を実感。この思いを沢山の人と共有したい。 (佐々木強)
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