チャレンジ隊の 人・声・街 をつなぐサクサク情報おしゅ〜ゆマガジン
チャレンジ隊のやる気発見企画!! 釧路新聞版 週間じゅう箱のスミ

E-mail:>HOMEじゅう箱のスミWeb>週刊じゅう箱

【VOL.12】 けっこう考えてるよ。マチのこと…。


「けっこう考えてるよ、マチのこと」


 ♪我が家は娘が4人です、うちの父さんあせってる/今からあちこち声かけて、条件つきの婿(むこ)探し♪、酪農家の跡取り探しをそんな風に、キュート歌う女の子バンドを標茶町に発見!曲名は「標茶モーモー娘」。マチのいいところを、もっとたくさんの人に伝えたい―という女の子の言葉から誕生したこのバンド。

牧草地に響くロックのリズムには、町や家族へのあったかい思いがいっぱいだ。



もっと標茶を応援したい

 「みんな、標茶はなんにもないって言うけど、アイスクリームに、標茶高校のベーコン、豆腐だって美味しい。標茶ブランドいっぱいあるのに!」そう、アツク話すのは、「標茶モーモー娘」を歌うバンドメンバーの一人、あきちゃんこと、こと吉原亜希子さん(18)。



仕掛け人はお母さん

 仕掛け人は、リードギターのみりちゃんこと、中村みのりちゃん(10)のお母さん、中村多喜子さん(37)。10代からバンドで腕を鳴らしてきた。町の若者たちに、音楽の楽しさを伝えたい―と考えていた調度その頃、「標茶の人はみんな買い物も釧路。地元のいいとこ見ようとしていない。わたしはもっと標茶を応援したい」ともらしたあきちゃんの言葉が、背中を押した。

 あきちゃん、みりちゃんに、牧場育ちの元気なちあきちゃんこと、関千亜紀さん(13)を加えた3人で「ザ・フェアリーズ」を昨年結成。作詞は多喜子さんを中心に、メンバーのアイディアも持ち寄った。

 「農家の跡継ぎ問題ってシビア。でも面白い歌にして、そんな問題も町のPRにできないかな―って思ったんです」と多喜子さん。

 あきちゃんの家は町内虹別の酪農家。姉と2人姉妹。しかもお姉さんはすでに実家を離れ、まさに跡取り問題を抱える“モーモー娘”。今春、高校を卒業。札幌や都会へ―という思いもちょっとはあったけど、自分で町内での就職を決めた。

「虹別の酪農家って娘だけの家が多くって。友達同士でもよく家のこと話すんだ。酪農の仕事は体が資本。遠く離れちゃったら、親に何かあった時駆けつけてあげれない。もし親が病気になったりしたら、家の仕事はどうなるんだろう―って。やっぱり、自分の家の酪農の仕事に誇りも持ってるし。友達もみんな、けっこう考えてるよ。標茶のこと。この町はね、ホント、いい人ばっかり。みんな親戚みたいなところが大好き!」(あきちゃん)。



新曲は『頑固豆腐』!!

 9月の発表に向け制作中の新曲は、その名も標茶名物「頑固豆腐」。CDのレコーディングにはマチのおじさんたちも助っ人として参加。秋に札幌で開かれる物産展で町のPRにも活用しようと、親戚みたいなマチの人たちがこぞって3人の挑戦を応援する。

 自分の家族やマチのこと、こんな風に、楽しく応援できるんだ―。標茶のモー娘がくれた元気は、育ち盛りの牧草の香りがした。

前のコラムへ次のコラムへ
【コラム・インデックスへ戻る】

Copyright© 2001-2005 Challenge Network Vollunteer Action All Rights Reserved. 不許複製