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じゅう箱のスミ

2006.OCTVOL.12

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ナカノー君の「サハリン日記」

釧路市出身、18歳で上京し法政大の空手部を4年、パントマイム学校を2年で卒業するが大学は4年で卒業出来ず、もう1年東京で暮らし、23歳で釧路に戻り教師になる。今年度よりサハリンで日本語と日本文化の伝達中。

No.002


サハリンでは「日本で一ヶ月にいくらもらっていましたか」と何度きかれたかわかりません。同じ質問を同僚に返したところ、答えは「7000ルーブルくらい」。1ルーブルは4・3円位。月給は約3万円です。

 でも彼女たちは冬は毛皮のコートを着て高そうなブーツを履いています。どうしてそんなものが買えるのかという答えの一つは「貯金をしないから」。銀行に口座を持っていない人は相当数いると思います。

 物価が安いかというとそうではありません。電化製品をはじめ、島で生産されていないものは日本より高いものが多い。辺境の島ゆえに元々物価が高い上、近年の石油・ガス外資の参入により、バブル経済真っ只中。特に住宅不足は深刻で、ホテルに住む外国人も多いです。外国人用アパートの家賃が40万円を超えるのも珍しくありません。その他の物価もロシア一高いものがたくさんあります。

 私は先日、容量1リットルの小さな鍋を買いました。店で一番安い鍋でした。値段は650ルーブル(2600円)。お醤油は500ミリリットルで220ルーブル(880円)、公衆サウナ1部屋2時間で2000ルーブル(8800円。だいたい4人で入って割り勘にする)。ジーンズ一本4000ルーブル(16600円)、カップヌードル160ルーブル(約450円)。

 サハリンから日本にきた人が、100円ショップや電気屋さんで大量に買い物をし、スーパー銭湯に感激するのには理由があるのです。そしてサハリンだけでなく、全ロシアで「日本製」というだけで、絶対的な信頼と高級感を感じています。「メイドインジャパン神話」はロシアで生きています。

モスクワのクレムリン外側にある高さ20メートル、幅100メートルの巨大ポスターはパナソニックの広告。ことモノに関しては、ロシアはとても親日的な国なのです。(中納淳裕)



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