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じゅう箱のスミ

2004.JUN

VOL.02


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なおちの つっついちゃった

自分の弁当

じゅう箱ワールドは予想以上にスゴイ。まだ2号目だけど、取材で出会う『スミ』な人たちの言葉に、うなずきすぎて首が痛いこの頃だ。

「まず、自分の弁当食え!」。これは、ストリートミュージシャンの高校生中村智哉君。音楽でプロを目指す自分をうらやむ同年代の友人らを、どんなに立派な弁当を持っていても、隣の方がウマソウに見える“不思議現象”に例えてのひとこと。

ソウダ!自分の今の世界も大事にできずに、新しいことなんてできるわけない!それからのわたしは、日々「自分の弁当、自分の弁当…」とおまじないをつぶやきながら過ごしている。

読み聞かせコーナー提供のコーチャンフォー釧路店のマネージャー、長谷川奈美さんは、打ち合わせの席で、本への思いを聞かせてくれた。

少女時代から本が好き。幼稚園教諭となり、読み聞かせに力を入れたこと。結婚後、専業主婦となり、自分の子どものために、心を育てる道具として絵本を開いたこと。子育てもひと段落し、仕事を探した時、偶然見つけた職場が書店だったこと。同じ本でも、並べ方、とりあげ方次第で、伝わり方も違う。こんないい本があるってことを、押しつけじゃなく伝えたいー。売り場の絵本を前に、どんどん出てくるキラキラした言葉に、わたしと、コーナー担当の由実ちゃんは、帰り道、ちょっと真剣に考えた。

楽しいことばかりのはずはない。でも長谷川さんは自分の原点をちゃんと忘れずにいる。わたしたちもあんな風に、自分の仕事や夢のこと話せるかな。話せる自分でいたいなぁ。そんなことを2人で考えた。

「辛いこともあるけど、これがあるからやっていける。へこむこともあるけど、前へ、前へと進んでいきたい」とは、ライブイベントを主催し続けるお母さん、林喜代さん。

今号の特集で取材した近野周悦さんは言った。「もうダメだって思った時から、人間は本当の力が出るんだ」。

これから、もっとふくらむ“じゅう箱語録”。この街の隠れた教科書へと育っていくに違いないと、ひとり、確信している。

(じゅう箱のスミ編集長・チャレンジ隊代表・佐竹直子)

Photo:“じゅう箱記者”のチャレンジ隊・小椋幸子さん(右)、「みなさんの話しから元気をいっぱいもらっている」と。取材先の釧路演劇集団・本間さんとポーズ


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