“じゅう箱記者”が追う、新聞記事のそれからの話し―好きなアーティストを呼びライブを開くには? チラシを作る、機材を用意する、もちろんアーティストの交通費やギャラも。経費をかければチケットは高くなり、さばくのも大変。市民は気軽に足を運べない――そんな悪循環、経験者なら分かるはずだ。 ポケットマネーから一人5000円(から)の基金を出資し、チケット代を抑えてコンサートを開こう――。こんなシステムを作ったのが、市内の音楽好きの集団「SOS」だ。 「映画を見に行くくらいの気軽さで、生演奏を楽しんでほしくて」と事務局の藤田貴博さん(34)。そんな彼らの思いを後押ししようと、3月に開いたブルースのコンサートでは、小学校が、ステージ代わりの教壇や照明器具を貸してくれた。チケットのもぎりや機材運びに、ボランティアで駆け付ける人も。手づくりコンサートに賛同する仲間が、どんどん広がっている。次回は8月の予定だ。 「ゆくゆくは収益の一部を地域貢献に」とは世話人の森川浩一さん(43)。「中古ギターを児童福祉施設に寄贈できたら、子供たちが生の音楽に触れるきっかけを作れる」などと構想をふくらませる。 実は、記者もSOSの会員となった。敬愛するアーティストのライブを企画し、ギャラの工面などに頭を悩ませた経験がある。「こんなライブを開きたい夢があるけど、やり方が分からない」という人たちをこのシステムを通して応援したい。音楽なしの生活、考えられますか?。(及川義教) Photo:打ち合わせに集まった、音楽好きの集団「SOS」の仲間たち |
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