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じゅう箱のスミ

2004.JUN

VOL.02


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ぐるっとエコランド

この企画は、釧路湿原自然再生協議会事務局の提供で、チャレンジ隊がこのまちの自然を考えるコーナーです。

No.002 「湿原ともっと仲良し」

釧路の自然と大の“仲良し”

くしろネイチャーゲームの会代表の渡部清紀さんは、遊びの達人だ。

その一つ、カヌーを始めたのは20年余り前。街の人たちがまだ釧路湿原を邪魔者扱いしていた頃のこと。カヌーに乗り釧路川から同じ目線で眺めた湿原からは、タンチョウ、カワセミ、アオサギ、沢山の昆虫類に野の花たち―と、美しく力強い動植物たちの生きる姿が見えた。

何度となく川を下り、彼らを間近に感じるうちに、好奇心が「守りたい」という思いへと、いつの頃からか思い出せないくらいに自然に、変わっていった。

Photo:達古武沼のサイクリングロード。
木の枝の花々が自転車からだと丁度目の前、木柵の向こうに広がるヤチボウズも柵を越えてすっきりと望め、違った視点が楽しめる。

歩くスキー歴も20年を過ぎる

湿原周辺は欠かせないコースだ。細岡展望台から岩保木水門までを下りながら見下ろす広大な“雪原”。スキーで火照った体の熱を冷ますような、その冷たい静けさが好きだ。ネイチャーゲームでは、虫眼鏡で木の幹や葉の秘密を探る「探検ゲーム」などで、自然をみるみる、おもちゃに変える。

「楽しく遊ぶことが理解への一番の近道

“仲良し”になると、思いやりも生まれ、大事にしたくなる。傷ついたら、助けてやろうと思うはず。人間同士だって同じでしょ」。

でも最近、思いやりのない遊びも見かけるそう。例えばカヌー。枝分かれの小さな河川にまで入り込む人が増えている。必要以上に自然に踏み込むことは、タンチョウの子育てなど、動植物の暮らしを邪魔してしまうこともあるのに―。

釧路湿原自然再生協議会では、地元の自然保護やアウトドア関係者らのワーキンググループで、湿原の正しい知識や遊び方をまとめたガイドブックの制作に取り組んでいる。渡部さんもそのメンバーの一人だ。

「自然の楽しさ、そして、遊びの中の最小限のマナーを、皆の共通の思いに育てたい。地元の人には、そうした知恵を、外から来た人とのコミュニケーションに使ってほしい。

自分のマチの自然だから、仲良くする方法を伝えていく責任が、わたしたちにはあると思うんです」。

楽しく大切に―。自然ともっと“仲良し”になりたい。

Photo:くしろネイチャーゲームの会 代表 渡辺さん 達古武湖にて


釧路湿原自然再生協議会が「釧路湿原ガイドブック」を7月末、発行します。地元のアウトドアや自然保護関係者の情報をもとに、各スポットで見られる野の花、動物、カヌー乗り場や景観のお勧めスポット、キャンプ場などの施設情報などをイラスト入りマップで紹介。利用のルールも案内します。
各スポット間の移動距離が記してあるのが便利。交通機関情報もあり。動植物の解説や、アイヌ民話など湿原に関わるちょっとしたお話しも掲載しています。
A1版マップに28ページ小冊子付き、市内の書店などで有料取扱い。

問い合わせ:環境省東北海道地区自然保護事務所 TEL.0154-32-7500

LINK 釧路湿原自然再生協議会 http://www.kushiro-wetland.jp/


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