チャレンジ隊の 人・声・街 をつなぐサクサク情報おしゅ〜ゆマガジン
チャレンジ隊のやる気発見企画!! 釧路新聞版 週間じゅう箱のスミ

E-mail:>HOMEじゅう箱のスミWeb>週刊じゅう箱

【VOL.7】 チャレンジこそ生きがい!!


「生きがいとして、チャレンジし続けたいんだよね」


 今、白糠町が美味しい!チーズに、羊、じゃがいも、ごぼう…と地場産品を活用した、ユニークな食の試みが最近話題のこの町。でも、「うちの畑の味」を、売り込もうという試みは、もっと前から行われていたんだ。町内のイベントでもすぐ売り切れの人気商品「みそ漬けごぼう」を開発したのは、渋谷文子さん(70)を中心とする、地元農家の母さんたち。「自分で作ってるんだもの、自信持って売れるさ!」と言い切るカッコイイ母さんたちの「美味しい挑戦」を、試食リポート!



ウチの野菜、チョットちがう!!

 5月5日、白糠町は町じゅう美味しい風。「もっと『美味しい町』をPRしよう」と三年前から行われている「山の恵み即売会」。できたてのチーズをたっぷり使った手づくりピザ、羊の丸焼き、エゾシカ肉の焼き肉にシカシチュー…と出るワ、出るワ、まち自慢のメニュー。胃袋が一つしかないことを心底悔やんでしまうイベントだ。手にしたのは一見ごく普通の、だんご汁。でも口に入れたいもだんごは、モチモチ感といい、ふんわりとした天然の甘さといい、絶妙!「ウチのいもだから、チョット違うよ」と胸を張るのは、地元農家の奥さんたちの会味菜工房のみなさん。みそ漬けごぼう、なんばんの三升漬け、ふきの佃煮など、商品化された「ウチの野菜」たちは、どれも人気だ。



20年越しのアツイ商品化

 代表の渋谷文子さんが「くずごぼう」の加工を手がけたのは、もう20年も前。農協婦人部で活動しいた頃。かつて名産品として札幌に多く出荷されていた白糠ごぼう。「形からその選別にもれてしまった『くず』も味は変わらないのに―」。そんな母さんのウチの野菜への親心が、商品開発へと走った。目新しいものじゃい。昔は、どこの家でも作っていた、みそ漬け。「あの懐かしい味、食べたいね」という、町の声がヒントになったというから、母さんの「地獄耳」、思わぬとこで役に立った。農協婦人部が商品化したが、1993年に生産中止に。そして2年前、渋谷さんが仲間たちと立ち上げた「味菜工房」で10年ぶりに復活。実に、20年越しのアツイ思いがたっぷり詰まった一品だった。



アイディア勝負、畑酪まんじゅう

 会では、その後も新商品を続々開発。最近人気の「畑酪(はたらく)まんじゅう」は、ごぼう、にんじん、牛肉に豆腐と、畑と酪農の産品をギュッと詰め込んだ斬新なアイディアと、気のきいたネーミングも話題だ。

 「この年になってどうかと思うけど、生きがいとしてチャレンジし続けたいんだよね」と渋谷さん。「ここで採れる野菜の美味しさ、どうにかして、もっと沢山の人に知ってもらいたいのさ。体力が続く限り、そんなこと考えちゃうんだろうね」とは、一緒に活動する前田貞子さん(70)。

 今、気になる素材は「長いも」。山の母さんたちの美味しい挑戦は、まだまだ続く―。

前のコラムへ次のコラムへ
【コラム・インデックスへ戻る】

Copyright© 2001-2005 Challenge Network Vollunteer Action All Rights Reserved. 不許複製