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【VOL.57】 釧路シャケの会編・うちの子が育つから「ふるさとの川」


 釧路川を「ふるさとの川」と呼び、街のシンボルとしてシャケを呼び戻そうともう21年間も活動を続けている団体がいる。その名も「釧路シャケの会」。みんなが育てたシャケが上る川になったなら自然にみんなが川を大切にするはず―と卵を育ててくれる里親を毎年街じゅうに大募集、5月5日こどもの日に大きくなったシャケの赤ちゃんをみんなで釧路川に放つんだ。ふるさとにシャケは帰ってくるかなぁ…親心満点の目で見守る里親さんたちを釧路川に発見!



自分だけで育てない



 シャケの会のこだわりは、自分たちだけで育てないことだ。
 「何気なく通り過ぎていた釧路川が、自分が育てた稚魚がいるとなるととたんに自分の川になる。そこが狙い」と小杉和寛事務局長。今年も一般から保育園や小学校、家族ぐるみなど14件が名乗りをあげ、1月から約4カ月間の里親を体験した。
 放流の日、「我が子」の立派な成長ぶりを自慢げに眺める6人家族。おじいちゃんの布川好見さん(66)はなんとちょっと前まで鮭の調査船に乗っていたそう。
 「ずっと殺してきた魚だからね。育てて恩返ししてみたいって思ってね。カッコよすぎるかな?」とニヤリ。横でしっかり手を握る孫の佳音(かのん)ちゃん(5つ)は今にも涙が落ちそうだ。

お別れが寂しくて…



 シャケの赤ちゃんとのお別れが寂しくて朝から悲しい気分なんだって。毎日、おじいちゃんの家まで通って一番熱心に「子育て」してたから。稚魚が旅立つ釧路川のこときっと忘れないね。
 「すばしっこいから見てるだけで楽しい。毎年ここに来るのが楽しみなんだ」とはトラックの荷台でテキパキと稚魚を運ぶ樋田健一君(11)、ボランティアスタッフの1人だ。「里親もやってみたいなぁ」と頼もしい。

毎日、釧路川を眺めます



 稚魚の入ったガラスの瓶を宝物のように抱えてきたのは南部ツヤ子さん(68)。初めて里親を体験、朝晩餌をやって水温を見て―と大事に大事に育ててきたから旅立ちの日も水槽の前からなかなか離れない。「大変、元気がない!酸素が足りないんだ」と放流直前まで酸素チューブを入れたり出したりとソワソワ。
 「これからは毎日釧路川眺めます。うちの子元気にしてるかなぁって」
 うちの子が育つから「ふるさとの川」―そんな街のシンボル、ステキだな。



発見!川へのこだわり



 あなたの「川」へのこだわりの活動、自慢してみませんか?シャケの会も実行委員の「北海道・川の日ワークショップ」が6月25日、釧路市観光国際交流センターであります。川に思い入れたっぷりの活動に取り組む方達が道内から集まり情報交換する日です。活動発表者を募集中。シャケの会も発表します!一昨年の大会では、川の前に住む1人の主婦が何十年も撮り続けてきた写真で川の移り変わりを発表するというとっても「スミ」な取り組みもあったそう。問い合わせはサカタ090―1644―3855へ。
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