チャレンジ隊の 人・声・街 をつなぐサクサク情報おしゅ〜ゆマガジン
チャレンジ隊のやる気発見企画!! 釧路新聞版 週間じゅう箱のスミ

E-mail:>HOMEじゅう箱のスミWeb>週刊じゅう箱

【VOL.28】 スペシャルオリンピックス編・走るって、みんな一緒にできること


 10月10日、釧路市大規模運動公園陸上競技場の聖火台に、60人の障がいを漏ったランナーの手で火が灯された。2005年2月に長野県で開かれる、知的障がい者の国際競技大会「スペシャルオリンピックス冬季世界大会」に向けた聖火リレー。ランナーの後には、エールを贈りながらともに走る長い列ができた。この日、伴走や随想として一緒にリレーに参加した一般市民は約140人。ナンダ、障がいがあったってなくたって、こんな風に同じ場所で一緒に笑顔で走ることできるじゃない。世界に向けた聖火はそんなとっても単純なことを教えてくれた。

できること、もっと体験させたい



武修館高校の生徒が掲げる手づくりの横断幕を先頭にリレーを開始。施設の仲良しの職員さんと、家族と、活動の仲間と…などと親しい人たちが一緒に走ってくれるから、緊張ぎみのランナーの顔も、だんだん笑顔いっぱいになってきた。
 釧路町の千葉妃登美さん(33)は、富原小の特殊学級に通う9歳の娘さんと一緒に走った。リレーが行われた「スポーツフェスティバル」にも朝から親子で初参加した。
 「リレーのほかにもフェスティバルの沢山の種目に参加して思ったより楽しかった。こういうスポーツ大会には今まで来てみたこともなかった。娘は心臓が悪いけど、できることは、もっと色々体験させてあげたいと思った」と。聖火が挑戦する楽しさを教えてくれたみたい。 
 事務局で奔走した田中豊一さん(37)は、3年前から、スペシャルオリンピックスのトレーニングプログラムを釧路で実施するメンバー。釧路市で障害児教育に携わり今年で12年目の先生でもあるが、この活動はボランティアとして続けている。

成人した教え子と



 「成人した教え子たちに、社会教育の場を提供したいっていうのもソウだけど、地域活動に大人同士として一緒に取り組めたらと思ったのもきっかけ。今日のランナーにも教え子がいるんですよ」と、嬉しそうに出番を待つ彼ら指さす。

聖火リレーで終わりじゃな



 この日一際元気な「トーチラン、トーチラン!」という声援で会場を盛り上げたのは、障がい者に水泳を指導するサークル「くしろseaらいおん」のみなさん。教室の生徒でランナーの久保圭太さん(25)、浜野陽一郎さん(28)と一緒に走ろうと、釧路トライアスロンクラブ、釧路走ろう会も加わり、約20人の行列で参加した。
 「水泳も走ることも、みんな一緒にできること。体さえあれば、色んなことが“一緒に”できる。だから楽しいの」とはseaらいおん代表の櫻井智恵子さん(61)。「聖火リレーで終わりじゃなく、障がい者にも等しく競技の機会を提供しようというこの取り組みそのものに、もっと関心を持ってほしい」という言葉に力が入った。
 「同じ場所で一緒に走る」。ホントは難しくないはずのこと、もっとデキルんじゃない―30分間のリレーはそんなことをわたしたちに問い掛けた。


みんなでいっしょにめざそう―!

  
 パラリンピックに比べるとマイナーな「スペシャルオリンピックス」。知ってますか?選手の障がいの程度に合わせて競技が作られること、また決められたトレーニングプログラムの、日常的な継続が参加条件となっていることが特徴です。つまり、障がいを持った方々が日々トレーニングを続けるための目標として、開く国際競技大会なんです。釧路市でも、2001年に釧路地区会が発足。水泳や卓球などのトレーニングを行っています。活動への参加者、ボランンティアスタッフを募集しています。また興味のある方には活動の説明もしてくれるそうです。スペシャルオリンピックスのこと、もっと知ろう!問い合わせは田中さん(24―1703)へ。
前のコラムへ次のコラムへ
【コラム・インデックスへ戻る】

Copyright© 2001-2005 Challenge Network Vollunteer Action All Rights Reserved. 不許複製